「実用性」と「いいもの感」と「エモーショナル」2011/02/01 23:22

  自分が楽しい・欲しいと思うクルマ探しをしている中で、「自分はクルマの何を楽しいと思い、欲しいとなるのか?」ということに悩み、いろいろ考えたことを書いてみようと思います。


 そのために、クルマに関する自分の過去を振り返ってみたいと思います。

 自分たちの世代は、小学校1年生のころにスーパーカーブームというものがあり、ランボルギーニカウンタックやフェラーリ512BBやポルシェやランチアストラトスなどの、とても日本の街中では走っていない、異次元の形のものに憧れました。時代はずれるかもしれませんが、近所のマンションの駐車場にアウディ100が停めてあって、それもカッコイイなと子供ながらに思いました。

 まだ免許を取る前の80年代には日本車には若者でも楽しめる手ごろな価格のスポーティーカーがたくさんあり、自分も免許を取ったらそういったクルマに乗りたいと思いました。スターレット、レビン/トレノ、MR2、シルビア、シビック、CR-X、インテグラ、プレリュードなど。

 免許を取ったのが1989年(平成元年)。今では日本車の黄金時代と言われる年です。この年にはフェアレディZ(Z32)、スカイラインGT-R(R32)、NSX、ユーノスロードスターといったスポーツカーが次々に発売され、ロードスターに初めて試乗したときはエンジンの音や吹け上がり、ハンドリング、シフトのクイックさなど、あまりの楽しさに感動したことを今でも思い出します。この年は高級車のセルシオやインフィニティQ45、ミニバンのエスティマも出てきましたが、そちらはあまり気にしていませんでした。
 まだ若かったこともありますが、また時代としてもクルマに実用性ではなくエモーショナルなものを求めていたのです。自分の家ではグランドシビック4ドアのオートマに乗っていましたが、シビックではあきたらず86レビンに乗り換えました。

 学生時代にスキーにはまり、そこからクルマに求めるものが自分の中で変わっていきました。初めて走りの楽しさよりも実用性を取ったのです。
 1994年、就職して自分の稼ぎで買った最初のクルマは2代目レガシィツーリングワゴンでした。当時、パジェロも流行っていました。そして、初代オデッセイも発売され、自分だけでなく、時代としても、エモーショナルなものよりも実用性が重視されてきたのと、なんとなく自分で給料を稼ぐようになって、小僧グルマではなく「いいもの」に乗りたいという感情が芽生えたのもこの時期です。走りはレーシングカートで磨くと割り切るようにしました。どちらかというと「楽しむ」よりも「鍛える」方向にいってしまっている部分もありました。
 でも結局はエモーショナルな部分を捨てきれずに、中古でS13シルビアを買って2台体制にしたこともありました。

 今現在は、レガシィのあとに平成13年にフォレスターターボを新車で購入し、はや10年近く乗っていますが、これもどちらかというとスキーに行くという「実用性」重視の車種選択でした。

 こうして過去を振り返ってみると、小学生のときに感じたカッコイイ形に対する憧れや免許取りたての頃に味わった走りの楽しさといったエモーショナルな部分をいつしか忘れてしまったのかなという気がします。それで勝手に自分のなかで 「もうクルマなんてつまらない」 と思い込んでしまっていたのかもしれません。それとプレミアム(いいもの感)とエモーショナルとを自分の中で混同していた部分もあります。たとえば、内装にいい素材のものを使って演出していても、満足はしても感情が高ぶったり、楽しくなることはないですよね。

 クルマは高価なもので、おいそれとは買い替えられません。いまのクルマもすでに10年近く乗っていることを考えると、次に乗るクルマも長く乗ることになるのは必至です。
 というわけでこれからは、「実用性」と「いいもの感(プレミアム性)」と「エモーショナル」の3つの特質でクルマを見極めて、エモーショナルを重視しつつも他の要素とのバランスのとれた10年、20年乗っても飽きずに、所有する満足を得られるクルマを見つけられたらいいなと思ってます。

ポルシェが安い!2011/02/28 15:20

 先日ロータス・エランの同乗の際、一緒に並んでいた人と話をしたところ、150万円で911(Type930)を厚木にある日の出モータースで買ったということを聞き、「いくら古いとはいえ、いまポルシェってそんなに安く買えるの?」と疑問を持ち、ちょっとポルシェに興味を抱きました。
 そして、昔のポルシェが出ているベストモータリングを見返したところ、オイル交換サイクルが2万kmなど、通常では考えられないような長いサイクルなのにびっくりしました。耐久レースに力を入れているポルシェならではです。それで「ポルシェって実は耐久性が高くて維持費がかからないのかな? もしかしたら自分が求めている、10年は平気で乗れる耐久性があってメンテにお金がかからず、長距離を快適に走れつつも楽しさがあるクルマかも!」と期待と妄想をふくらませました。
 何かポルシェ本はないかなと本屋に行ったところ、とってもタイムリーな本を見つけてしまいました。その名も
 「100万円台のポルシェボクスターと200万円台の911って、買っても大丈夫ですか?」
 発行元:株式会社エンスーCARガイド 1890円(税込)


 930型(1974~1988年)911であればメンテナンスに手間がかからず、価格的にも購入可能だけれども、この頃のモデルはエアコンの効きが悪いなど、現代の快適性はないので、日常的な使用には厳しそう。かといって水冷エンジンになってからの911はまだ高いので、986型(1997~2003年)ボクスターなら911ほどのポルシェらしさはないけれども一般のクルマに比べれば十分個性の「濃さ」はあるし、日常使用もできるので現実味があるのかと。
 しかし、自分がクルマ購入時の要素としている「メンテにお金がかからない」という部分では、実際に故障が多いわけではないけれども、パーツ代が高いので、常に手元に100万円くらいの修理代を持っておかないと落ち着かないと思うのです。
 お金がある人だったらポルシェ1台新車で買って、故障を心配せずに乗れるのかもしれませんが、家族持ちだと経済的なこととかいろいろな縛りがあって、メンテもそうですが 「買ってみようかな」 という気持ちをなえさせるいいわけをいろいろ考えてしまいます。例えば、「家計や駐車スペースを考えるとクルマは1台のみ所有」 とか 「1台だけだったら家族4人乗れないと」 といったことです。
 それを気にせず所有できるパターンはいろいろあると思います。駐車スペースに余裕がある人は、家族で乗れる軽自動車(経済的に余裕がある人は普通車)を1台買って、もう1台をポルシェにするという手もあるでしょうし、家族に対してわがままを通せる人であれば、思いきって家のクルマをポルシェ1台にしてしまうかもしれませんね。
 結局最後は、買える金額かどうかではなく、自分がポルシェをどうしても手に入れたいという思いでしょうか。
 結局興味は持ちましたが、今のところ買うまでの思いには至っていません。
 まだ乗ったことがないためかもれません。乗ったらいいわけなど考えず、どうしても手に入れたいという気持ちになるかもしれませんね。


スズキ スイフト2011/02/28 23:58

ずっと乗りたくても乗れていませんでした。試乗グレードは中間のXLです。
親が旧型スイフト1.2XG(2008年式)に乗っているので、印象を比較してみたいと思います。

●外観デザイン
先代とあまり変わらないように見えますが、結構近くで見ると違います。先代も結構カタマリ感がありましたが、新型はカタマリ感がありつつも面になめらかな張りがある感じです。リアもちょっと平面的だったのが丸みを帯びた形になっています。
個人的にはヘッドランプとテールランプの形状を引っ張りすぎて吊り目っぽくなってしまっているのが気に入りませんが、全体としては好きなデザインです。




●エンジン
旧型は吸気側だけ可変バルブタイミングでしたが、新型は吸排気両方についています。スペック的には先代とほとんど変わりませんが、走り出しの加速は旧型のすっと出る感じに対して、もっさりしています。正直旧型より「遅いのでは?」と思ってしまいます。ディーラーの人曰く、燃費重視のセッティングとのこと。ディーラーマン氏も実際所有していてリッター16km走るとのこと。先代のスイフトが12km程度だったことを思うと、ベースが同じとは思えないほど良くなっています。これは副変速機構付CVTの採用とエンジンとの協調をはかっているおかげもあるでしょう。ただし加速感とか音の官能性はまったくありません。カタログには載っていませんが、スポーツモードのボタンがあり、切り替えてみましたが、さほど加速はよくなるわけでもなく、これがノーマルモードでもよいのではないかと思ってしまいました。

●ミッション
旧型のアイシンAW製CVTからジヤトコ製副変速機構付CVTに変わりました。XSグレードにはパドルシフトもついています。CVT特有のダイレクト感のなさはありますが、特に加速に違和感はありませんでした。

●足回り
このクルマは足回りがすばらしい! この足回りだけで買いだと思います。 
まさしく自分の好みです。タイヤは185/55R16 ブリジストン TRANZA ER300です。
欧州車かと思うほど足回りがしなやかで、路面の凹凸もトゲなくいなしてくれて長距離を走っても疲れなさそうです。かといってハンドリングがダルかといえば、そんなことはありません。ただ、パワステにはアシストがちょっと強めなのか多少違和感を感じます。ディーラーマン氏曰く、スイフトで関西方面に出かけたが全く疲れなかったとのこと。雑誌を見ると、15インチのXGグレードよりも16インチのXL、XSグレードのほうがマッチングがいいとよく書かれているので、XGグレードも乗ってみたいですね。旧型にもこのようなマッチッグの差はあったのでしょうか。旧型はよく言えば軽快で乗り心地も悪くないのですが、新型ほどのしっとり感や剛性感はありません、また、多人数乗車をしたときにその慣性重量につられて動く感覚があり、例えばブレーキングのときには重さによる空走感がちょっとあってから急にノーズダイブして効き始める感覚があるのです。新型はこういった点が解消されているのか気になるところです。

●ブレーキ
特別強いブレーキングは試していませんが、旧型に比べるとブレーキアシストの効きにも違和感がなく、踏んだペダルストローク分だけ自然に止まってくれる感じです。足回りの項でも述べましたが、多人数乗車時の怖さがなくなっているか試してみたいものです。

●静粛性
旧型に比べると静かになっています。CVT独特の「キュイーン」という金属ベルトの音が旧型では気になっていましたが、新型では全く気になりませんでした。

●シート
足回りとともに気に入ったのがシートです。
旧型も悪くはなかったですが、新型は適度な包みこまれるようなホールド感がありながら窮屈さがなく、クッションと背もたれの底付き感もなく、大きさも適切だと思います。長時間乗っても疲れなさそうです。開発の最終段階でシートレールの剛性を見直したとのことで、乗り心地の良さにはシートも一役買っていると思います。
ただ、全く不満がないわけではありません。新型ではシートリフターの上下幅が増えていますが、高さがいまいちしっくりこなかったのです。個人的にはもうちょっと下がってくれるといいのにと思いました。リアの足元スペースを考えて、あんまり下げないようにしているのでしょうか。

●内装(インパネ)
これは新旧でどっちがいいとは言えない部分です。
旧型は造詣がシンプルですっきりしており、カジュアルな感じで好きなのです。新型は新型でちょっとラインが多くて煩雑な感じもしますが、旧型より質感は確実に上がっていてこれはこれでアリかなと感じています。


メーターのデザインは写真で見たとき、数字が円周に沿って傾いているのが気に入らなかったのですが、実際運転してみると全く気になりませんでした。センターのインフォメーションディスプレイは字が小さくて見づらいのがちょっと不満です。あとは夜間照明のときにどんなグラフックになるのか見てみたいですね。


細かい不満はありますが、国産車のなかでは出色の出来ではないでしょうか。ミニバンみたいな積載性や広さ感にこだわらなければ、この価格でこの出来は 「買い」 だと思います。クルマとしての「走る」「曲がる」「止まる」の基本がよく出来ていると思います。

それにしても、ここで思うのがVWのコストパフォーマンスの高さです。
スイフトのXSグレードで147万5250円ですが、VWポロの下のグレードである1.2TSIコンフォートラインが213万円で価格差約65万円で結構あるように思えます。しかもポロは下のグレードのため、ステアリングは革巻きではないし、ホイールもアルミではありません。しかし、ポロは同じ1.2リッターですが直噴ターボでスイフトより加速はいいし、燃費もいい。ミッションもツインクラッチの7速でダイレクト感に富んでいる。さらに6エアバッグやEPSなどの安全装備は標準だ。ボディの鉄板の厚さや塗装品質、プレス技術、溶接技術も数段上だし、インパネにはソフトパッドまで使っていてコストの掛け方がハンパじゃない。日本だからこその価格差であって、ドイツ本国で価格が逆転してしまうかもしれないと考えたら、末恐ろしいほどのコストパフォーマンスではないでしょうか。

えらそうなことを言うようですが、いくらスイフトが日本車の中では出色の出来だとはいっても、世界的に見たら日本のメーカーはもっと頑張らないと生き残れなくなっていくんじゃないかなと、業界人ではない自分から見ても、日本の自動車業界が心配になります。